INTRODUCTION

ジョルジュ・メリエスが『月世界旅行』(1902)を発表して以来、映画とサイエンス・フィクション(SF)は深い繋がりを持っている。それは7thアートと呼ばれた映画と未来を描くSFが、ともに未知の壮大なヴィジョンを人々に対して提示してきたからだろう。もちろん、映画が撮影機材の進化とともに新たなる挑戦を繰り返しているという根本で科学と繋がっている部分も大きい。
そのため、フリッツ・ラング、ハワード・ホークス、ロバート・ワイズ、アンドレイ・タルコフスキー、スタンリー・キューブリックを初めとする多くの巨匠たちが、SF作品を発表しているのも頷ける話だ。
そして、ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』(1977)がSF映画の普遍化を実現し、以降、『E.T.』『ブレードランナー』(共に1982)『ターミネーター』(1984)を初めとする多くのSF作品が発表されている。しかし、それは飽くまで「空想科学映画」であった。
しかし、現在、AI、ロボット、宇宙旅行、かつて空想とされていた未来は今、我々の目前に迫っている。それに呼応するように、SF映画も未来世界を舞台にした本格的人間ドラマの秀作を送り出し始めている。『ザ・マシーン』(2013)『インターステラー』(2014)『エクス・マキナ』(2015)『パッセンジャー』(2016) といった作品群である。これらの作品は近未来のヴィジョンを「そこにあるべき前提」として描いている。映画専門誌VARIETYによって、『注目すべきスペインの若手映画製作者の一人』 に選ばれた俊英アテム・クライチェの長編デビュー作『スターシップ9』(2016)、この本格SF映画の本流に属するものである。
撮影はコロンビアで行われ、ネットフリックスの人気番組『ナルコス』の制作チームが参加し、アテム・クライチェの描く未来観を形にした。
出演者は『ザ・エンド』(2012)のクララ・ラゴ、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)のアレックス・ゴンザレスの若手実力派俳優二人を主人公に配し、ベレン・ルエダ(『ロスト・アイズ』(2010))アンドレス・パラ(『コレラの時代の愛』(2007))といった名優が脇を固める。
同作品は、世界三大ファンタスティック映画祭の一つであるブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭にオフィシャル・コンペティション作品として招待され、高い注目を集めた。スペイン本国の公開に続き、注目の話題作が世界に先駆け日本でついに公開される。

STORY

エレナはまだ見ぬ未知の星を目指して、一人恒星間飛行を続けていた。一緒に飛び立った両親は既にいない。
近未来、過度の公害に汚染された地球には未来はなく、人類は新しい星への移住を必要としていた。
ある日、スペースシップの給気系統が故障し、エレナは近隣のスペースシップに救援信号を送る。
その呼びかけに応えて姿を現したのが、エンジニアの青年アレックスだった。
一目見て、互いに恋に陥る二人。
しかし、エレナはこの飛行に隠された秘密を知らなかった。それは、人類の未来を賭けた高度な実験だった。
二人はなぜ出会ったのか―?!

CAST & STAFF

クララ・ラゴ
アレックス・ゴンザレス
ベレン・ルエダ
アンドレス・パラ
監督アテム・クライチェ

STAFF

製作:クリスチャン・コンティ‐CACTUS FLOWER
クリスチャン・コンティはこれまで12作品に名を連ねている。その中には、50以上の受賞を果たしている『波に流れて』(2009)マラガ国際映画祭で作品賞、東京国際映画祭で審査員賞を受賞した『激情』(2009)『ヒドゥン・フェイス』(2011/監督:アンドレス・バイス、脚本:アテム・クライチェ)などがある。
クリスチャンはマドリッドを拠点に国際的なプロデューサーたちと継続的に制作を行っている。2016年には、ネットフリックス・スペインに対して、初の映画作品‘7 años’を制作した。

ミゲル・メネンデス・デ・スビリャガ – MONO FILMS
MONO FILMSの創設者にしてオーナーであるスビリャガは、映像分野で長きに渡る足跡を残してきたプロデューサーである。彼はALQUIMIA CINEMAを立上げ、総監督として18本の作品を企画・製作・配給した。彼はまた、HAVAS MEDIAグループのスペインとポルトガル地域の総監督でもある。彼は各賞を受賞するような第一級の映画作品を制作しているが、次のような作品がある。
ハイメ・チャヴァリ監督作‘Cameron’、ミゲル・バルデム監督作‘Incautos’、ガブリエレ・サルヴァトレス監督作‘No Tengo Miedo’、‘Amnesia’、マルセロ・ピネイロ監督作‘Kamchatka’、フランコ・ゼフレッリ監督作『永遠のマリア・カラス』(2002)
2016年後半には、フェルナンド・レオン・デ・アラノア監督作‘ESCOBAR’(出演:ハビエル・バルデム/ペネロペ・クルス)を制作した。

撮影:パウ・エステヴェ
その若き年齢にも関わらず、パウ・エステヴェはここ最近スペインの最も興味深い数々の企画に関わっていると共に重要な賞を受賞している(ゴヤ賞、サンセバスチャン国際映画祭、サンダンス国際映画祭等)

彼の近作は次の通りである。
マリオ・リポル監督作‘Ahora o Nunca’、マテオ・ギル監督作‘Project Lazarus’、ハイメ・ロサレス監督作‘Beautiful Youth’、ハビエル・ルイス・カルデラ監督作‘Tres Bodas de Más’、マヌエル・マルティン・クエンカ監督作『カニバル』(2013)、ロゴリゴ・コルティス監督作『リミット』(2010)
また、彼は次のような国際共同作品にも参加している。
ニック・マーフィ監督作『アウェイクニング』(2011)
マーク・シルヴァー監督作‘Who is Dayani Cristal?’(2013)
セーラ・ガヴロン監督作『未来を花束にして』(2015)
美術:イニーゴ・ナヴァロ
イニーゴ・ナヴァロは、アート・ディレクター、プロダクション・デザイナーの双方の分野で、国内外の制作に参加している。彼の最近の作品は次の通りである。
J.A.バヨナ監督作『永遠の子供たち』(2007)
ウディ・アレン監督作『それでも恋するバルセロナ』(2008)
ブラッド・アンダーソン監督作『マシニスト』(2004)『暴走特急 シベリアン・エクスプレス』(2008)
スティーブン・ソダーバーグ監督作『エージェント・マロリー』(2011)
ジェームズ・マンゴールド監督作『ナイト&デイ』(2010)
フアン・カルロス・フレスナディージョ監督作『イントルーダーズ』(2011)

作曲:フェデリコ・フシド
ピアニストであり作曲家であるフェデリコ・フシドは40以上の映画とTVシリーズに作品を提供している。彼はアカデミー賞受賞作『瞳の奥の秘密』(2009)でClarin賞、Sur賞、Silver Condor賞を受賞している。
彼はリドリー・スコット監督作『エクソダス:神と王』(2014)で、アルベルト・イグレシアスの曲にアレンジで参加した他、次のような作品でサウンドトラックを担当した。
グラシア・ケレヘタ監督作‘Felices140’ (2015)、ホルヘ・トレグロサ監督作‘La Vida Inesperada’(2013)、サルバドール・デル・ソラール監督‘Magallanes’(2015)、ベダ・ドカンポ監督作‘El Padre Jorge’(2015)また、TV作品もホルヘ・ドラドのTV映画‘Teresa’、人気のTVシリーズ‘Bajo Sospecha’ `Isabel’ ‘Carlos, Rey Emperador’がある。

編集:アントニオ・フルトス
彼の初期の仕事のひとつには、ホセ・アントニオ・ドラド監督作『キング・オブ・ドラッグ』(2004)があり、その後も、彼は歩みを止めることがない。彼のもっとも有名な作品は次のようなものである。パトリシア・フェレイラ監督作‘EL NENS SALVATGES’(2012)、ダニエル・カルパルソロ監督作『インベーダー・ミッション』(2012)『ワイルド・ルーザー』(2013)『バンクラッシュ』(2016)マヌエラ・モレノ監督作‘Como Sobrevivir a Una Despedida’、フェリックス・ヴィスカレット監督作‘Vientos de la Havana’